Unityというツールがあります。これはゲームを制作するためのゲームエンジンになります。
今回は、Unityはどのようなゲームエンジンなのか、またインストールする方法までも紹介したいと思います。
▼目次
photo by Ian Dick
「ゲームエンジン」Unity
Unityは、複数のプラットフォームに対応する高性能ゲームエンジンです。ゲームエンジンというのはゲームを効率的に作るためのソフトウェアを集めた統合開発環境のことをいいます。
▼「Unity」動画 – YouTube
どのジャンルのソフトウェアでも言える事ですが、もちろんゲームエンジンにもUnityだけでなく様々な種類があります。
ゲームエンジン
- Unity5
- Unreal Engine4 (以下 UE4)
- Cocos2d-x
ゲームエンジンの中で注目したいツールが「Unity5」、そして「UE4」です。この2つのゲームエンジンはネット上でよく比較されることもあります。UE4もUnity5と同じマルチプラットフォームのゲームを作る事ができるようです。
利用料金を比較してみてみましょう。
- 「UE4」… 無料で利用できる。販売した場合は、5%のロイヤリティが発生 ※ 2015年3月より利用・無料化
- 「Unity5」… 「Personal Edition (無料版)」・「Professional Edition (有料版)」とあります。ゲーム販売による前年度の総売り上げが US$100000 (現在の円… 1125万円) を超えるまでは「Personal Edition (無料版)」を使い続けることができる。
UE4はUnity5に比べ、少しプロ向け仕様にしたような感じになるのでしょう。細かい仕様の違いはあるでしょうが特別大きな違いはないようです。
アプリゲームなどの制作会社によってはUnityを扱えるということを必須のスキルとしている所があるようです。US$100000の売り上げまでというと個人でゲーム制作をしていく分には「Unity5 – Personal Edition (無料版)」で十分過ぎる位でしょう。
ゲーム開発の民主化って?
Unityがゲーム開発業界に「ゲーム開発の民主化」をもたらしたとも言われているようです。それもそのはず、Unityを提供している会社自体が「ゲーム開発の民主化」を目指している企業だからです。
最新の高性能技術を利用する事が出来る
Unity5では、3Dや物理演算がプログラマーでなくても従来に比べ比較的簡単に使えるようになっています。物理演算というのは、実際の物の動きなどをシミュレーション化したものです。例えばボールの動きだったり、車が走っている時の動きだったり、風だったり。
こういったものを1からプログラミング言語で作り上げるって難しいことですよね。Unityはそのような高性能技術が用意されていて使えるというものです。Unityは基本3Dのゲームエンジンのようですが「Unity2D」という機能も用意されているようで、昔のファミコンのような2Dゲームを作りたい場合はこのUnity2Dを利用すればいいようです。
Unityによって作られているゲーム
世に出回っているゲームのうちの約4割はUnityによって作られているといいます。
それ以外のゲーム制作会社は自社でこういった開発環境を構築しているそうです。
ゲームを一覧にしてみましょう。
- ドラゴンクエスト8
- 白猫プロジェクト
- クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ
- ほしの島のにゃんこ
テレビCMやパソコン広告などでよく見る、いわゆる定番のゲームをまとめてみました。
もちろんこういった有名タイトルは大人数で開発している大手ゲーム制作会社でもありますしプログラミング言語知識、デザインなどのスキルも必要だと思いますので全体のほんの一握りだと思われます。
また、ひと前に比べこういった開発環境が用意されているということで競争率が激しくなりうもれてしまっているタイトル数も数多くあると思います。でも個人で頑張っている方も居るには居るようです。
Unity4からUnity5というバージョンになり、ゲーム会社が抱えている開発環境に従来よりも近い環境レベルの開発がUnityを使い個人の手でできるようになったようです。Unityを使用する開発者は現時点・世界中で400万人を超えています。
マルチプラットフォームに対応
そんなUnityの魅力のうちの1つがマルチプラットフォームです。今話題のAndroid/iOSアプリゲームはもちろんのこと、プレステ4・Xboxなどの家庭用ゲーム機向けのソフトを開発することも可能になります。
主なプラットフォームを見てみましょう。現存するほとんどのプラットフォームに対応していることがわかります。
・PCゲーム (Windows/Linux)
・iOSアプリ
・Androidアプリ
・PlayStation 4
・PlayStation Vita/VR
・Xbox 360/One
・WiiU
・3DS
用意されているプログラミング言語
Unityでは以下2つのプログラミング言語を使うことができます。JavaScriptはUnityScriptともいわれているようでUnity専用の言語になるそうです。Javaは使えないようですが、Javaに似ている部分もあるといわれる言語C#が使えます。
- JavaScript
- C#
以前はプログラミング言語のBooも使えたようですが、Unity5からC#・JavaScriptとこの2つの言語に絞られました。
「Unity5」アセットストア
アセットストア (AssetStore) というのはUnity内にあるショップのことです。Unityでゲームを作る為の部品が配布・販売されています。
「キャラクター・背景などの素材」・「画像」・「効果音・BGM」・「開発効率化プラグイン」などとゲームを作るためのいわゆるデータの部品が集まっています。
試しに覗いてみましょう。ロボットのキャラクターで検索したら沢山出てきました。このようなかたちで配布・販売されています。
「アニメ風キャラ」・「動物」・「恐竜」・「背景用の木」・「山」などありとあらゆるものが配布・販売されていて見ているだけでもわりと面白く、楽しめます。
驚いたのが「完成プロジェクト」なるものがストアで配布・販売されていることです。これは、すでに完成されているプロジェクト (ゲーム) です。
しかもわりと沢山あることがわかります。これをそのまま自分のものとして公開していいのかはわかりませんが、どんな内容なのか中身を知るための学習用で利用するという使い方もできるでしょう。
自作のアセットを配布・販売する事もできる
なぜこれほどまでに豊富なアセットが揃っているかというと、世界中の開発者が自作アセットを配布・販売しているからです。
「Unity5」にはゲームを制作する側の開発者と、そのゲーム開発者達相手にアセットストアでアセットを公開し販売してその売り上げを生業にしている側の人達もいるということになります。
「Unity5」インストール
それでは、実際に「Unity5」をインストールしてみましょう。
「Unity – Get Unity」ページにアクセス。「Personal Edition」から「無料ダウンロード」を選択します。
「インストーラーをダウンロード」を選択。デフォルトではWindowsになっていますが、Mac OS Xの場合は「プラットフォーム」から切り替える事が出来ます。
続いて「Next」を選択。画面が切り替わったら「I accept the license Agreement」をチェックし、また「Next」を選択します。
ここでダイアログ内にいくつかのチェック項目が現れました。コンポーネントとはUnity5でゲーム開発するために使用する部品 (ソフトウェア) のことです。
こういったものは後々追加できるとは思いますが、一応「Example Project」「Android Build Support」「iOS Build Support」の3点を追加しておけばいいでしょう。3点とも名前の通りサンプルのプロジェクト、そしてAndroid/iOSアプリゲームを制作する場合のためのコンポーネントです。
続いてインストール先フォルダの選択です。デフォルトのままで「Next」を選択で問題ありません。
続いてライセンスを確認し、「I accept the terms the License Agreement」にチェック→「Next」を選択。
インストール完了までに結構な時間がかかります。今回2時間程かかりました。
全て終わったら「Finish」を選択してUnityを立ち上げます。
アカウントの作成
「create one」を選択します。するとブラウザに表示に切り替わるので必要事項に記入していきます。右上プルダウンから日本語を選択できます。
気を付けたいのが「ユーザー名」が日本語だとエラーの原因になってしまう可能性があるので、英数字、「_」を使う必要があるというところです。
全て記入したら「アカウント作成を選択します。」
すぐに登録に使用したメールアドレスにメールが届くので、文中「アカウントを認証する」を選択します。これでUnityのアカウントが作成されました。
続いてブラウザからUnity5の画面に移ります。先ほどのブラウザ操作の直前の画面でアカウントにログインして下さい。
ライセンスの選択画面です。ここは無料で利用できる「Personal Edition」→「Next」を選択しておきます。
すると下記のように3つの選択肢が現れます。
▼ここでは3を選択です。1が前年度の売り上げが約1125万円以上、2が前年度の売り上げが約1125万円以下。
- The Company or organization | represent earned more than $100,000 in gross revenue in the previous fiscal year.
- The Company or organization | represent earned less than $100,000 in gross revenue in the previous fiscal year.
- I don’t use Unity in a professional capacity.
続いてアンケートです。英語なのでやや面倒ですが答えて空欄をうめていきます。画面が切り替わるので「Start Usinng Unity」を選択します。
上のアンケート項目で「Hobbyist」は趣味で暇な時にいじる頻度で使用します。といった感じのニュアンスです。「Student」は生徒として~、「Teacher」は先生として~
というのも何も用途はゲーム制作だけに留まらず、芸術、建築、医療、教育、防災などありとあらゆる分野に活用できるそうです。Unityに色々な可能性を感じます。
これで完了です。
まとめ
思っていた以上にインストールから起動まで時間を要してしまいました。「Unity2D」という機能もあるので、機会があればそちらも紹介したいと思います。
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