SDカードといえばデジカメで使う印象がありますが、スマホでもSDカードを使うことができます。
デジカメであれば撮影した画像や動画を保存する領域。データを保存するためのものです。
一言にSDカードといっても様々な種類があります。自分のスマホや用途に合った選び方をしないと購入してからやっぱり違ったからまた購入するということにもなりかねません。最低限の基礎知識は抑えておきたいところです。
スマホでSDカードを使いたいという場合どのようなSDカード選びをすればいいのでしょうか。見てみましょう。
SDカードとは
USBメモリやメモリスティックといったメモリカードの種類のうちの1つがSDカード。データを記憶するためのものです。小型で様々な用途で利用できるため何回デジカメやスマホ、プリンタや防犯カメラにまで使われています。
1999年にパナソニック(旧松下電器産業)、ウエスタン・デジタル(サンディスク)、東芝の3社による共同開発で誕生しました。
その3社が2000年1月に設立したのがSDアソシエーションという業界団体です。SDアソシエーションはSDカードの規格策定から開発、製造、販売まで行っています。
SDカードの選び方
一言にSDカードといってもその種類は様々。大きさや容量、転送速度の違いがあります。購入を検討している場合はこの3つのポイントでSDカード選びをするといいでしょう。
大きさで選ぶ
まずは大きさの規格から選びましょう。SIMカードに標準SIM、micro SIM、nano SIMとあるようにSDカードにも大きさの種類があります。
3種類あり、大きい順から「SDカード」「mini SDカード」「micro SDカード」です。mini SDカードがSDカードの2分の1程、micro SDカードがSDカードの4分の1程になります。
Amazonなどのストアを見ればわかりますが、今ではmini SDカードはあまり出回っていなくあったとしてもmini SDカードからSDカードに変換させるアダプターがある位です。SDカードの変換アダプターはSIMカードでいうところのSIM下駄を想像してもらえるとわかりやすいかと思います。
では、スマホで使う場合はどの位の大きさのSDカードを購入すればいいのでしょうか。
スマホやタブレットの側面や裏面のSDカード挿入口を見てもらえばわかるように、スマホで使用できる規格はmicro SDカードが一般的です。それに対しSDカードはノートパソコンやテレビ、デジカメやビデオカメラなどで使用されています。
容量で選ぶ
SDカードはデータを保存するものなので、SDカード選びの基準になるのは容量になるという人が多いかと思います。
実はSDカードは容量によって規格が違うのです。2GBまでなら通常の「SDカード」、4GB~が「SDHCカード」、64GB~が「SDXCカード」といったように規格別として分けられています。
SDカード | 128MB~2GB |
SDHCカード | 4GB~32GB |
SDXCカード | 64GB~2TB |
SDカードの2GBでは足りないという人はSDHCカードにすればいいですし、2GBで十分という場合はSDカードでいいでしょう。SDXCは64GB~という大容量なのでどちらかといえばプロ仕様です。ビジネスでがっつり使う場合はSDXCという選択肢があるかもしれません。
互換性は?
ただ1つ気を付けなければならないポイントがあります。それはそれぞれの規格による互換性です。SDカードを使用するデバイスがどの規格に対応しているかによって違ってきます。
規格 | 対応機器 |
SDカード | SD対応機器、SDHC対応機器、SDXC対応機器 |
SDHCカード | SDHC対応機器、SDXC対応機器 |
SDXCカード | SDXC対応機器 |
スマホで使用するmicro SDカードの場合は「micro SDHCカード」「micro SDXCカード」という呼び方で、容量の違いによる規格はSDカードと同じです。
SDカードの表面に通常のSDなのか、SDHCなのかSDXCなのかわかりやすく書いてあるのでしっかり確認すれば間違えることはないでしょう。
上の表を見てもらえばわかるように、SDカードであればどの規格にも対応しているので問題ありません。気を付けたいのがSDHCカードとSDXCカードです。SDカードしか対応していない機器にこれらの規格のSDカードを使用しても使うことができないのでじっくり見てしっかり調べてから購入するようにしましょう。
ちなみに私が所有しているSIMフリースマホ、ZenFone Maxはmicro SDで128GBまで対応しています。つまりSDXCカードの規格まで互換性があるということです。ただ、同じZenFoneシリーズでもSDXCカードには対応していないものもあるようなのでやはりしっかりチェックしてからでないと購入してから互換性がないということにもなりかねないので気を付けたいところです。
スピードで選ぶ
SDカードにはCLASS別に種類があります。これはSDカードの転送速度を表すものです。
CLASSの中の最低速度がCLASS2で、最大速度がCLASS10です。CLASS2が1秒間に2MBのデータ転送ができ、CLASS10が1秒間に10MBのデータ転送をすることができます。最近ではCLASS10が主流になっているようですが、転送速度はできるだけ転送速度が速い方がいいに決まっているので、SDカード選びはスピードで選ぶのもポイントのうちの1つです。
CLASS2 | 1秒間に最低2MB転送 |
CLASS4 | 1秒間に最低4MB転送 |
CLASS6 | 1秒間に最低6MB転送 |
CLASS10 | 1秒間に最低10MB転送 |
こちらも容量別の種類のようにSDカードの表面にわかりやすく表記されています。例えばCLASS10ならCの中に10の表記です。

これ以外にUHSという規格があります。こちらはC表記ではなくU表記で、UHS3に至ってはCLASS10でも比べ物にならない程の転送速度の仕様になっています。
このように多少値段がはってもできるだけ高性能のものをという人にはUHSという選択肢もあります。
用途で選ぶ

最後に用途による選び方です。写真や動画を沢山保存したいというのであれば2GBまでという制限のSDカードでは足りないかもしれませんし、趣味で集めたデータといったプライベート用であればSDXCカードではその性能を持て余してしまいます。
ちょっとテキストや写真をプライベート用として保管しておくだけというのであれば通常のSDカードでも事足りるかもしれません。写真や動画を大量保存したいというのであればその容量によってSDHCカードやSDXCカードを選ぶといいでしょう。
最近では大容量のmicro SDXCであっても安くて3000円~5000円というお求めやすい価格で提供されているので、それほどハードルがありません。使用する機器がSDHCやSDXCに対応しているのなら試してみてはどうでしょうか。