日本語を学ぶ外国人からすると、日本語は難しいといわれます。
そう言われると、私たちが普段何気なく使っている日本語は「どっちが正しいのだろう?」
と、正直迷ってしまう言葉や漢字の使い方があります。以下ががその例ですね。
この記事のお題は「送る」と「贈る」の違いです。
結論を先に言いますと、それぞれこのような違いがあります。
- 「送る」… 物や人を物理的に送る
- 「贈る」… 物や言葉を贈る(感謝の意味が含まれる)
目次
おくるの違い
では「おくる」の具体例を見ていきましょう。
この「送る」「贈る」含めた「おくる」という言葉を使う場面は、意識して探してみるとかなり多いことがわかります。
- 物をおくる(ギフト・年賀状・プレゼントなど)
- 物を移動させる
- 車で送る
- 言葉をおくる
- 人材を派遣する(おくる)
- おくりバント
- 人を見おくる
- 悶々とした日々をおくる
これら「おくる」の使い方を仕分けていきましょう。
送るは、物(人)などを物理的に送る場合に使います。
贈るは、物(言葉)などをおくるときに「ありがとう」といった感謝の意味が含まれているときに使います。
これらの違いは1つです。気持ちが含まれているかいないかの違いです。
そのことから、送るはこのような場面で使うのが正しいといえるでしょう。
- 「車で送る」
- 「送りバント」
- 「人を見送る」
- 「悶々とした日々を送る」
贈るの場合は、以下の使い方が正しいと言えます。
- 「ギフトを贈る」
- 「プレゼントを贈る」
- 「賞状を贈る」
- 「言葉を贈る」
年賀状をおくる

年賀状離れが進んでいるといわれます。それもそのはず、「明けましておめでとうございます」を伝える方法が手紙からメールに変化しているのです。
年賀状は一般的に「年賀状を送る」と使われてきました。しかし最近「年賀状を送るから贈るへ」というキャッチコピーを見かけることが多くなりました。
実は年賀状にはまだ需要があり、本当に大事な相手・クライアントには年賀状をおくる。知り合い・親族にはメールでおくると使い分ける人もいるといわれます。
そういった意味で「年賀状を贈る」に変化しているのでしょう。
年賀状が売れなくなっていく中で、企業が年賀状に新たな意味・価値を作ろうとしたことにもよるものですが、このように時代の流れとともに送ると贈るの使い方が変化することもあるようです。