和食といえばたまに食べたくなるぬか漬けですが、いざ自分で作るとなるとなんだか面倒くさいというイメージがあります。実はそんなことはなく、実際は食材を洗って切って入れるだけなのでお手軽で簡単なんです。
この記事を書くために、1か月程前から初のぬか漬け作りに挑戦してみました!その工程をご紹介したいと思います。
それでは、始めていきましょう。
ぬか漬けとは?

ぬか漬けとは、米ぬかを乳酸発酵させて作ったぬか床の中に野菜を漬けこんで作る漬物です。
主にカブ、きゅうり、ナス、大根、ニンジンなどを漬けて作ります。ちょっと珍しいところだとゆで卵、アスパラガス、ミニトマト、キノコなんかもぬか漬けにする上級者もいるようです。
ぬか漬けは健康食品
野菜でぬか漬けを作った場合、生で作るので野菜に含まれる栄養素を壊す事なくぬかに含まれる栄養素がプラスされるので普通に野菜を食べるよりも栄養価が高くなります。
またぬか漬けは植物性乳酸菌が豊富に含まれていることでも注目もされています。
例えばヨーグルト・チーズなどの発酵食品に含まれている乳酸菌が動物性乳酸菌で、植物性が含まれているのは漬け物、味噌、醤油などです。
ぬか漬けに含まれる植物性乳酸菌は免疫力を高めたり、糖尿病のリスクを軽減する効果があるといいます。ダイエット効果もあるようです。
ぬか漬けに含まれる栄養
野菜をぬか漬けにすることで、米ぬかに含まれている栄養素や、ぬか床に定着した植物性乳酸菌などを合わせて取ることができます。今回は、野菜をぬか漬けにすることで増える栄養素について、ご紹介します。①ビタミンB1
ビタミンB1は糖質からすみやかにエネルギーを作り出す働きを助けます。そのため、活動量が多い方は特に意識して取っておくとよいですね。また、皮膚や粘膜の健康を維持する働きもあります。②ビタミンB2
ビタミンB2は皮膚や粘膜を健やかに保つ働きをしています。また、糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作り出し、代謝を支える働きがあります。③ビタミンE
ビタミンEには強い抗酸化作用があり、肌や血管の老化を防ぎ、生活習慣病の予防に役立っています。④植物性乳酸菌
引用 : ぬか漬けの栄養|腸内環境を整える – まごころケア食
ヨーグルトで有名な乳酸菌ですが、ぬか漬けの中で繁殖しているのは植物性乳酸菌です。栄養価が高い牛乳の中で活躍する動物性乳酸菌と違い、繊維質や塩分、さまざまなフィトケミカルが存在する、いわば過酷な環境に適応する植物性乳酸菌は、そのパワーがとても強く、私たちの体内では腸内環境を整え、免疫機能の向上、抗菌作用の強化などが期待されています。
ぬか漬けの歴史
実はぬか漬けには古い歴史があり、太古の昔大和時代には「塩漬け」というものがつくられていました。その時にはすでに食材を保存する方法として漬物が作られていたというわけです。
そして時代とともに少しずつ変化をしながら日本の食文化として定着していきました。私達の知る「ぬか漬け」と呼ばれるようになったのは江戸時代に入ってからです。
この江戸時代に入り日本の漬物は大きく変化を遂げ発展、今に至ります。
ぬかの種類
実際に通販サイトやスーパーなどでぬかを見てみたところ、ぬかには様々な種類がある事がわかりました。具体的にこのような種類があります。
- 熟成ぬか
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塩分や昆布、鷹の爪などの下ごしらえがされていて、そのまま漬けるだけで使える完成されているぬか。スーパーには「熟成ぬか」が並んでいました。すでに出来上がっているので簡単ですが、その分お値段も高めの設定でやはり手作りの「ぬか床」と比べると塩辛くなりがちになってしまうようです。野菜を入れるだけなので手間がかからなくて便利です。ただ、本来のぬか漬けの味を出したいかたなら、自分で「ぬか床」を作った方がいいかもしれません。
- 生ぬか
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ぬか漬けをする方には、この「生ぬか」しか使わないという生ぬか派もいるそうです。風味が良いですし本来ぬか漬けといえばこの「生ぬか」と言われているそうでが、発酵しやすく乳酸菌がつきやすい反面腐りやすいと言います。手入れが難しいので、中級者から上級者向けってところでしょうか。
- いりぬか(炒りぬか)
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ぬかだけのものです。塩分や味付けなどの下ごしらえはされていないので一番安価です。はじめて「ぬか床」作りに挑戦する方はこちらがお勧めだと思います。
今回はこの「いりぬか」を使います。お近くのスーパー、または通販サイトで購入出来ます。
ぬか漬けの作り方
それではまず、用意した「いりぬか」でぬか床から作っていきます。
まずはぬか床を作る必要があります。
↓これがぬか床です
まずタッパにいりぬかを入れます。タッパの大きさにもよりますが「ドバーッ」と入れてしまって構いません。 (後で入れる水や食材が入りきるような分量に抑えておきます)
次にこれに同じ分量の水・約10%の塩を加えかき混ぜます。味噌のような感じの手触りになればOKです。
捨て漬けというのは野菜などを入れるのですが、食べる用ではなくぬか漬けを発酵しやすくするための下準備です。これは食べない用なので、普段野菜で使わない切れ端や、葉の堅い食べれない部分とかで結構です。昆布などのダシを入れる場合は一緒に入れます。
この捨て漬けは3日漬けてこれを野菜を取り替えて、また捨て漬けを3日漬けます。これを2、3回繰り返せばようやくぬか床の完成です!
ぬか床が完成したら食材を漬ける
ぬか床に食材を入れます。今回、ゆで卵と切ったダイコンを入れました。用意したタッパに入りきらない場合、量が多いと思った場合は半分に切って漬けても構いません。切らずに漬けるより早めに漬けあがるようです。
「半日~一日」置けば・・・
『ゆで卵とダイコンのぬか漬け』の出来上がりです!
漬ける時間は食材にもよります。葉物は半日でも漬けあがりますが。ダイコンやゆで卵は比較的漬かりずらいので一日は置いた方がいいかもしれません。
美味しいぬか漬けにする為のポイント
美味しいぬか漬けを作るためのポイントをまとめてみました。
- 市販の米ぬかを使う場合は最初に野菜の端の部分を捨て漬けすると良い。
- 数日間ぬか床を混ぜる事が出来ない場合は冷蔵庫に保管しておくと発酵が抑えられます。
- ぬか床は本来常温で保存するものです。混ぜるタイミングは一日一回で十分で、漬けた食材を出して・新しい食材を入れる時についでに混ぜる程度で大丈夫だと思います。
- 混ぜ忘れ・放置していたら酸化してしまった場合は新しい米ぬかを多めに継ぎ足します。また、ぬか床の中に食材を何もいれずに冷蔵庫の中で2、3日休ませましょう。
- ぬか床にカビが生えてしまった場合は、カビが生えてしまったからといって捨ててしまうのはもったいないそうです。なぜかというとぬか床に生えるカビは食べれるカビだからです。しかし、食べれるからと言われてもなんだか抵抗ありますよね・・。カビ部分だけスプーンで取ればあとは問題なくぬか床を利用できます。
まとめ
作る前は面倒なイメージでしたが、いざ作ってみたらどんな料理よりも簡単でした。食事の後片付けをしながらでも、野菜を切って入れるだけで完了 → 次の日には食べれます。
色々なブログで「ゆで卵でぬか漬けを作ると旨くなる」というような紹介をされていました。実際に作ってみると本当に美味しかったので余裕がある時はたまに作っています。ゆで卵のぬか漬けお勧めです。