Androidアプリを作るためにJava開発環境の「Android Studio」の環境は記事で紹介しながら作りました。「Android Studio」でAPIなどを使えば効率的にアプリ制作が出来るとの事です。しかし、現時点でJavaについての基礎知識は全くといっていいほどありません。
やっぱり根本的な部分まで把握していないとしっくりこないというか理解度が広がってこないので・・ そこで皆さんもよくご存じの メモ帳を使って手動的にJava動作から確認・理解してみたいと思います。
準備をする
まずは拡張子を表示させたり、javaソースコードのファイルを作ったりと作業前の準備をします。
ファイルの拡張子を表示させる
まずファイルの拡張子を表示させるという設定です。「.txt」「.java」「.exe」というファイルの後ろに付いている文字列です。Windowsでは拡張子がデフォルトで非表示になっています。
まず「コントロールパネル」を開き→「デスクトップのカスタマイズ」→「エクスプローラのオプション」→「表示」と順に選択していきます。筆者の環境はWindows10です。
▼「登録されている拡張子は表示しない」のチェックを外す→「適用」

ファイルの拡張子表示までの作業は以上です。次にいってみましょう。
Cドライブ真下にフォルダ・ファイルを作る
続いて「C:\ここ」←「ここ」にJavaファイルを保管するためのフォルダを作成します。今回は「javaprogs」というフォルダ名にしましょう。このフォルダ名は任意でOKです。
「javaprogs」フォルダ内にメモ帳のJavaファイルを作ります。こちらは「Hello.java」にでもしておきましょうか。

この時に気を付けたいのがテキストファイルの拡張子である「.txt」ではなく「.java」のファイルにするという事です。これで準備が出来ました。
メモ帳でJavaのプログラムを作る
Javaを作るための準備は出来ました。いよいよプログラムを作っていきます。まず簡単なところからいってみましょう。
Hello Worldを表示
先ほど「javaprogs」フォルダの中に作成した「Hello.java」ファイルを開いて下さい。「Hello World」を表示させるためのJavaソースコードを作るには実際にはこのような記述をします。
class Hello
{
public static void main(String[] args)
{
System.out.println(“Hello World”);
}
}
この全体のソースコードを分解してそれぞれ見ていきましょう。
「class Hello」の意味
「class Hello」というのは「クラス名は Helloです」という意味です。つまり「class Hello」はClass名をHelloとしています。クラスとはプログラムの設計図にあたります。
Class Hello{
クラスの内容
}
Class名を定義した後の「{」から「}」までがクラスの中身となり、クラスからプロパティ、オブジェクトやメソッドを作ります。
イメージしやすい所でいうとリモコンをオブジェクト、プロパティをリモコンのデータ (どこのメーカーのリモコンなのか等)、メソッドがリモコン (オブジェクト) を動作させための操作、命令になるというようなまずは大まかな把握でいいと思います。
「public static void main(String[] args)」の意味
mainメソッドというものが関係しているようですが、こちらについてはまたの機会にじっくり検証してみたいと思います。とりあえずは決まって定義するものと認識しておけばOKです。
「System.out.println」の意味
この記述を見ればだいたいわかりますよね、そうです画面に文字列を出力するための記述です。改行も入ってます。
System.out.println(“Hello World”);
System.out.println() の部分がメソッドの役割をしていて、Systemがjava.langのパッケージ (package) を呼び出しています。パッケージとはクラスやインターフェイスをまとめて集めているものです。文字列の場合は「””」で囲みます。
System.out.print() というコードもありまして、こちらも文字列を出力するためのものですが改行をしないという結果になります。
Cドライブ真下の「javaprogs」フォルダ内→「Hello.java」ファイルは次の作業に移る前に一度ここで保存しておきます。
class Hello
{
public static void main(String[] args)
{
System.out.println(“Hello World”);
}
}
コードを書く時のポイント
「アルファベットの大文字・小文字」
Javaは大小区別して認識するので大文字・小文字は間違えずに記述する必要があります。また英数字は半角にしましょう。「System」を「system」にしてコンパイルするとエラーになります。
「改行・空白は?」
コードの途中で改行・空白があっても認識しないので問題ないです。ただし、「System」などの単語を「Sy stem」と途中で分けたり改行するとエラーとなってコンパイル出来ません。
「セミコロンを付ける」
セミコロンとは「;」ですね。命令文の終わりには必ず「;」を付けるという決まり事があり、付けないと当然エラーとなります。
「;」Semicolonは英文的な意味合いだと区切るという意味で割と強めなニュアンスとなるようです。
「インデントを活用する」
インデントとは「Tab」ボタンで使用するいわゆる字下げです。Java自体はインデントを認識しませんが、ごちゃごちゃしているとコードを後々見返した時に自分で書いたコードでもわからなくなる可能性があります。
人に見られても、自分が見てもわかりやすいコードを意識して整理しながら記述するのが上達のコツ (らしい)
「コマンドプロンプト」 ディレクトリの操作方法
コマンドプロンプトを起動するとまず「C:\Users\ユーザー名>」と表示されるかと思います。これは今「ユーザー名」のディレクトリ場所に居ますよという事です。
今居るディレクトリ場所を変更するには「cd」コマンドを使用します。「cd」はchange directoryの略です。
「C:\Users\ユーザー名」のディレクトリからCドライブ真下に変更したい場合は2つ上の階層という事になるので (1階層上は ../)
このように入力すれば変更されます。
cd ../../
ちなみにCドライブからDドライブ真下へディレクトリを変更したい場合はこのように書く。
cd d/ D:\
DドライブからCドライブ真下へディレクトリを戻したい場合はこう書きます。
cd d/ C:\
「javaprogs」ディレクトリに変更
それではJavaを保管するファイルがある「javaprogs」ディレクトリへ変更してみましょう。
▼Cドライブ真下のディレクトリなので「cd c:\javaprogs」を入力すればこのように「javaprogs」のディレクトリ場所に変わります。

「コマンドプロンプト」 コンパイラと実行
「C:\javaprogs\Hello.java」のJavaコードファイルをコマンドプロンプトでコンパイルといって中間コードに変換して、中間コードを実行するまでの作業を流れでやっていきます。
コンパイラ
コマンドプロンプトのディレクトリ位置は事前にCドライブ真下の「javaprogs」に移動しておきましょう。コンパイラの役割を持つ記述がJavacになります。
このように記述してJavaソースコードをコンパイルします。
javac Hello.java
失敗ならエラーとして表示されるのですぐわかるでしょう。成功なら特に何も表示されないのでdirコマンドかエクスプローラで確認します。「Hello.class」というファイルが出来ていたら成功でこれが中間コードファイルになります。
- dirコマンドで確認

- エクスプローラで確認

実行する
続いてプログラムとして実行します。こちらの方ではjavaファイルの拡張子を付けません。ファイルではなくクラスを指定しているからという理由からのようです。
java Hello
と実行して「Hello World」と出力されれば成功です。微妙な感じですがこれでも歴としたプログラムです。

文字列を変える・簡単な計算
文字列を変えて実行してみます。この場合「Hello.java」を編集して保存するのですが、コマンドプロンプトにて再度コンパイルからの実行しないと反映されません。
ここを変更するだけ
System.out.println(“反映されました”);
そして再度コンパイル→実行
ちなみにこのように記述すると・・
System.out.println(“2*3″);
System.out.println(2*3);
こうなりました。「*」は掛け算です。「””」が付いてないと文字列として認識されずに計算されたようです。

まとめ
個人的な意見になりますが、やっぱりメモ帳は使いやすくていいですね。筆者はWordPressの記事を書くのにもメモ帳を使っています。Dropbox内にメモ帳を入れると出先でメモしてパソコンと同期する事も出来るのでわりと活用出来ます。
人にもよるかもしれませんがこういう単純な動作から学んだ方が理解度が深まるかもしれません。次回はもう少し複雑なプログラムをメモ帳で作ってみたいと思います。