口で空気を吸うか鼻で空気を吸うかというのはちょっとした違いですが、このどちらを選ぶかによって健康結果は大きく左右されるといわれます。
「口呼吸」と「鼻呼吸」です。
今回はこれらの違いについてまとめてみました。それでは見ていきましょう。
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▼目次
8割の人が口呼吸をしている
無意識状態であれば、実に8割という人が口呼吸をしているといわれています。
実は赤ちゃんは完全な鼻呼吸なのです。ミルクを長時間続けて飲んでいられるのも鼻呼吸だからこそ。
それが大人になっていくうちに「鼻づまり」で呼吸しづらかったり、会話をするようになることで自然と口呼吸に移っていくのです。そうです私たち人間は、本来「鼻呼吸」をするのが自然体といえるのです。
人間の身体は「口呼吸」に対応しきっていません。様々な動物を含めても口で呼吸をするのは人間だけといわれます。
人間は進化し言葉を使うようになった。ただ、その変わりに「口呼吸」をするようにもなってしまいました。本来口は呼吸をする所ではないのです。
一日に呼吸をする量は2万回以上とも言われています。凄い回数ですよね。これだけの数だと、呼吸方を変えるだけでどれだけの影響力があるか想像できます。
健康への影響について詳しく見ていきましょう。
口呼吸は万病の元
「口呼吸は万病の元」という言葉があります。本来口は会話・食事をするためにあるものであって、空気を吸う所ではないのです。
そんな「口呼吸」を習慣的にしていることで、どのような部分に影響があるのでしょうか。
風邪をひきやすくなる
「口呼吸」をすると免疫力が下がるのですから、当然風邪をひきやすくなります。
口呼吸をするということは空気中にさまよっているウイルスをフィルターを通さずに扁桃腺、そして肺へダイレクトに送り込んでしまうというのと同じことなのだそうです。なんだか、こう聞くと気を付けなきゃと思ってしまいますね。
喉などの粘膜が、より乾燥してしまうという影響もあるのだそう。
歯への影響
口で呼吸をするということは、当然口を開ける機会も多くなります。このことで歯への影響も出てくるのです。
口を開けることで口の中が乾燥します。そうなると、口の中を殺菌して清潔に保つための唾液の効果が十分に得られないため虫歯になりやすくなってしまいます。
また、口臭の原因にもなりますしお子様の場合は歯並びにも影響するといわれます。「口呼吸 歯」について検索すると歯医者さんのWEBサイトがずらりと並びます。それだけ口を開けることによって歯への影響が大きくなってしまうということなのでしょう。
酸欠、脳への影響
意外な話ですが、普段から日常的に酸素不足になってしまっている人は多いといわれます。酸素不足の原因は色々とありますが、そのうちの1つといわれているのがやはり「呼吸 (口呼吸・浅い呼吸)」です。
2013年、医師・医学博士達により「口呼吸は鼻呼吸よりも前頭葉に酸素消費を与えやすい」といった内容の研究結果が発表されました。口で呼吸を吸うことで、脳や身体に必要な酸素が十分に送り込まれなくなるといいます。
脳が酸欠になるとどのような影響があるかというと
- 脳の働きが鈍くなる
- 集中力・記憶力の低下
- 仕事・勉強の効率の低下
また、酸素不足はあらゆる病の原因にもなるとも昔からいわれています。酸素は私たちにとって欠かせないものなのです。
加湿空気清浄機代わりとなる
「口呼吸」が万病の元なら、「鼻呼吸は」万病の元を予防するための呼吸法です。「鼻呼吸」をするだけで身体の隅々までしっかりと酸素を送り込むことができます。
普段目に見えないだけで、空気中には様々なウイルスなどの菌がさまよっています。前述したように、口で空気を吸うことによって空気中にさまよっているウイルスを扁桃腺・肺へとダイレクトに送り込んでしまっているのです。
鼻で呼吸をする事で鼻がフィルター変わりとなり、空気清浄機のような役割をしてくれます。また、口を閉じる事で喉などの粘膜が乾燥しないという効果もあります。
これぞまさに天然の加湿空気清浄機です。どのような効果があるのでしょうか、さらに見ていきましょう。
免疫力がアップする
「鼻呼吸」をする最大のメリットともいえます。この呼吸法に変えるだけで免疫力が格段にアップします。風邪はもちろんのこと、あのガンの予防にも効果的というのです。
また、免疫力がアップするということはそれ以外にも様々な万病の元を予防する効果があります。
健康な歯を保つ
「口呼吸」が歯に良くない影響を及ぼすということは、「鼻呼吸」をすることによって歯に良い健康効果が生まれます。
- 虫歯予防につながる
- 口臭予防につながる
- 子供の歯並びを良くする
数えきれない程の歯医者さんが、この鼻呼吸法を推奨しているというお墨付きです。
「集中力アップ」脳が活性化する
もちろん、脳にも良い影響があります。学習をして脳の活動が活発になると温度は上がるといわれます。「鼻呼吸」をすることで、脳を冷却したり適切な温度に保ってくれる効果があります。
また、脳へと供給される酸素量が「口呼吸」に比べ段違いに増えるので集中力向上・脳の活性化へとつながるといわれます。
睡眠の質が良くなる
「毎朝寝起きが良くない」「長く寝たのに全然寝た気がしない」という方は迷わず「鼻呼吸」を実践する事をおすすめします。
というのも「口呼吸」自体が睡眠の質の低下の原因になっているからです。それを改善することで睡眠の質が見違えるほど向上します。
睡眠の質が良くなるっていわれても、具体的にどこが良くなるのかという話ですが以下の効果があります。
- 寝つきが良くなる
- 睡眠が深くなる
- いびきの予防
また、うつ伏せや横向きに寝ることで「鼻呼吸」の妨げになりますので、自分に合った枕を使い、身体の力を抜きリラックスして仰向けに真っすぐ寝るのが「鼻呼吸」で質の良い睡眠をとるための正しい方法です。
鼻呼吸は美容効果抜群
この「鼻呼吸」、なんと美容にまでも効果を発揮します。美容に良いことを目指しているのであれば「口呼吸」よりも断然「鼻呼吸」です。
呼吸の方法を変えるだけなので、今日から・今からでも簡単に実践することができます。
美肌効果アップ
意識的に「鼻呼吸」をする事で口元からお肌まで乾燥を防ぐことができます。お肌の乾燥を防ぐことで保水力が高められるので、肌荒れなどの様々な肌トラブルを防いでくれます。
引き締め・小顔効果
これに関しては、著名人女性が「鼻呼吸は小顔効果あり」と紹介した事で話題となったことがあるようです。
口を開けたままだと口まわりの筋肉がたるみます。口を閉じて程よく口回りの筋肉が鍛えられることで顔のシェイプアップへとつながるのです。
また、口を開けた時の舌の位置は本来の位置ではなく、口を閉じた時の舌の位置が本来の舌の位置ということも引き締め・小顔効果に大きく関係しています。
アンチエイジングの効果
アンチエイジングは「老化への予防・対策」といった意味をもつ言葉です。雑誌やメディアなどでたまに耳にする機会があると思います。
「鼻呼吸」に切り替えることで送り込まれる酸素量が増えます。つまり、新鮮な酸素を送り込むことで新陳代謝が活性化され老化防止・アンチエイジング効果へとつながるというのです。
さらに呼吸と姿勢は密に関係しているので、正しい呼吸法をすることで正しく・美しい姿勢へと変化し肩こりや、姿勢から来る不調に対しても良い影響を与えます。
まとめ
「片鼻呼吸法」という方法もありますが、そうなるとヨガの分野になってしまうので省略しました。
日常的になんとなくしている呼吸。呼吸方法を変えるだけでこれだけの健康効果があったとは驚きです。「鼻呼吸」は、いつでもどこでもはじめることができて絶大な効果を誇るお手軽健康法だといえるでしょう。