いまさら聞けない「Bluetoothとは?」Wi-Fiとの違いを解説

いまさら聞けない「Bluetoothとは?」Wi-Fiとの違いを解説
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この記事は「Bluetoothとは何なのか?」「Wi-Fiとの違い」
これら2つの疑問を解決します!

いつの頃からか私たちの身近にある機能、それがBluetooth(ブルートゥース)です。スマホのWi-Fiと並んで表示されていますから、それで知っているという方もいることでしょう。

結論を先に言います。Bluetoothとは、近距離で機器間の無線通信を行うための技術です。

BluetoothとWi-Fiは、まず使っている電波の種類が違います。

Bluetooth2.4GHz
Wi-Fi2.4GHzと5GHz


そしてそれぞれを比較するとこのような違いがあります。

安定性通信距離通信速度障害物汎用性
優れているWi-FiWi-FiWi-FiBluetoothBluetooth
劣っているBluetoothBluetoothBluetoothWi-FiWi-Fi


記事の本文ではさらに気になる詳しい情報を解説していきたいと思います。
それでは見てみましょう。

目次

Bluetoothとは?

Bluetoothとは?

Bluetoothは、デジタルデバイス同士(デジタル機器)を近距離でつなぐための技術です。無線通信技術の1つで、2.4GHz帯を使います。

2.4GHz帯(2.4ギガヘルツたい)

国際的なルールで免許不要で自由に利用できるように解放されている周波数帯。Bluetooth、Wi-Fi、電子レンジ、アマチュア無線などが2.4GHz帯を利用します。
さまざまな機器で利用されている通信技術なのでお互いに干渉を起こしやすいというデメリットがあります。

Bluetoothでつながる機器

スーパーファミコンなどの昔のゲーム機は本体とコントローラーがケーブルとつながっているのが普通でした。
例えば最近流行りのゲーム機Switchのコントローラーにはケーブルがありません。Bluetoothを使ったワイヤレスコントローラーが一般的になってきました。

ヘッドホンも昔は線がわずらわしくストレスの元にもなっていましたが、現在Bluetoothが一番活用されているのはヘッドホンとも言えるほど普及しています。

Bluetoothはさまざまなデバイスで使われています。

Bluetooth対応デバイス一覧
  • イヤホン
  • スピーカー
  • マウス・キーボード
  • ゲームコントローラー
  • ラジコン
  • LED電球
  • カラオケマイク
  • スマートリモコン
  • プリンタ
  • 掃除機
  • 首かけ扇風機
  • エアコンのリモコンなど
  • Bluetoothトランスミッター

これ以外にも探せばBluetooth対応のデバイスが存在します。
Wi-Fi一強かと思いきや、こうしてみると今やBluetoothも私たちの生活にかかせない相棒とも言えます。

また、Buetooth非対応のデバイスでも、Bluetoothトランスミッターを使えば接続することも可能です。

語源はデンマークの王

Bluetoothを直訳すると青い歯ですが、意味はそれだけではありません。Bluetoothの語源はデンマークの王様ハーラル・ブロタン(Harald Blåtand / 10世紀)からきています。

Bluetooth - 語源はデンマークの王 ハーラル・ブロタン(Harald Blåtand / 10世紀)

photo by Anagoria

ハーラル1世ゴームソン “青歯王”(デンマーク語: Harald Blåtand、 ? – 986年?、ハラルド・ゴルムスソンとも)は、デンマークの王(在位:958年? – 985年?)。 父親はデンマーク王ゴーム、母親はテューラ・デーネボーズ。 ノルウェーとデンマークを無血統合した。ザクセン公家のデンマークへの政治的侵入を受け、960年ごろに洗礼を受けてキリスト教を受け入れた。ただし、948年にはシュレースヴィヒ、リーベ、オーフスの半島3都市に既に司教が任命されていたらしい。
デンマークとノルウェーを交渉によって平和的に統一した事績にちなんで、複数の電子機器をつなぐ通信技術のBluetoothの語源となった。

出典 : ハーラル1世 (デンマーク王) | Wikipedia

Wikipediaにある通り、かつてのデンマークとノルウェーを平和的に統一したことにあやかってBluetoothの語源となりました。乱立する通信規格を統一するためにといった意味合いが含まれているといいます。

「比較」BluetoothとWi-Fiの違い

Bluetoothはケーブルなしでデバイス間をつなげる通信技術。10m以内であれば通信可能です。

また世界基準なので、国内外問わずBluetooth対応しているデバイス間で相互につなげることができます。

Bluetoothの特徴Wi-Fiとの比較
安定性がない(2.4GHzのみ)
通信距離は10m×
通信速度が遅い
消費電力が少ない
障害物に強い
世界基準で汎用性が高い
Wi-Fiの特徴Bluetoothとの比較
安定性がある(2.4GHzと5GHzを使う)
通信距離は50~100m
通信速度が速い
消費電力が多い×
障害物に弱い(5GHz接続時)
海外では使えない×

BluetoothとWi-Fiの違いをまとめると以下のようになります。 

安定性通信距離通信速度障害物汎用性
優れているWi-FiWi-FiWi-FiBluetoothBluetooth
劣っているBluetoothBluetoothBluetoothWi-FiWi-Fi

2.4GHzと5GHzを比較

2.4GHzと5GHzは、免許なしで国内なら誰でも自由に使える無線通信です。
Bluetoothは2.4GHzのみ。Wi-Fiは2.4GHzと5GHzを使います。

  • Bluetooth」2.4GHzに対応
  • Wi-Fi」2.4GHzと5GHzに対応

これは全てのWi-Fiが2.4GHzと5GHz両方使っているわけではなく、このどちらかを使うということです。
Wi-Fiの機種によっては2.4GHzと5GHz両方を同時使用したり、最適な無線通信を自動で切り替えるものもあります。

この2.4GHzと5GHzをしっかり把握することで、BluetoothとWi-Fiの通信性能の違いがしっかり理解できます。

2.4GHzのメリット・デメリット

まずは、もう1度2.4GHzの特徴を見てみましょう。

一言で言うと、2.4GHzは遅いけど強い無線通信です。

2.4GHz帯(2.4ギガヘルツたい)

国際的なルールで免許不要で自由に利用できるように解放されている周波数帯。Bluetooth、Wi-Fi、電子レンジ、アマチュア無線などが2.4GHz帯を利用します。
さまざまな機器で利用されている通信技術なのでお互いに干渉を起こしやすいというデメリットがあります。

2.4GHzのメリット 

  • 電波が遠くまで届きやすい
  • 障害物に強い

2.4GHzのデメリット h4

  • 通信速度が遅い
  • 安定性が低い(他の電波と干渉を起こしてしまう)

5GHzのメリット・デメリット

2.4GHzの特徴をしっかり把握したところで、続いて5GHzです。

こちらは一言で言うと、速くて弱い無線通信です。

5GHz帯(5ギガヘルツたい)

Wi-Fiが使う5GHzは、2.4GHzと比較して高速な通信が可能という特徴があります。そしてもう1つ、2.4GHzと違い他の通信の干渉がないので通信が安定しているという特徴があり、これらは5GHzのメリットと言えるでしょう。
ただし「障害物に弱い」「通信距離が長くなると電波が弱くなる」といったデメリットもあります。

5GHzのメリット 

  • 通信速度が速い
  • 安定性がある(他の電波と干渉することがない)

5GHzのデメリット h4

  • 障害物に弱い
  • 電波の範囲が狭い

2.4GHzと5GHzそれぞれメリット・デメリットがあります。

表にして比較してみましょう。

このように2.4GHzと5GHzはそれぞれ、メリットがあればデメリットもある一長一短です。
Wi-Fiを使う時どちらがいいのか答えを出すとすれば、Wi-Fiから近いところで通信する場合は5GHz。Wi-Fiから離れて使う場合は2.4GHzがいいと言えるでしょう。

赤外線通信との違い

番外編として、今やスマホの普及で需要が減りつつある赤外線通信との違いです。
Bluetoothはガラケー時代からある赤外線通信と同じようなもの。そのような認識を持っている方もいるかもいれません。

スマホが普及した最近は赤外線通信という言葉を耳にする機会は減ってしまいましたが、Bluetoothと赤外線通信の違いも一応解説しておきます。

「Bluetoothはガラケー時代からある赤外線通信と同じようなもの」そのような認識を持っている方が多いかと思いますが、その認識で合っているかと思います。
どちらも近距離でデバイス間のデータ通信を行うため技術。違うのはその性能です。

どちらも近距離のデバイス同士をつなげる機能。赤外線通信の上位技術がBluetoothだな」と覚えておけばいいでしょう。

その違いをみてみましょう。

Bluetooth赤外線通信
通信距離の違い10m30cm〜1m
方向性の違い多方向直線
通信容量多い(24Mbps)少ない(4Mbps)
バッテリー消耗の違い優秀減りが早い

影が薄くなってきている赤外線ですが、身近なものが赤外線でつながってたりします。誰の家にもあるテレビリモコンです。

といってもBluetoothのテレビリモコンもありますので一概に「テレビリモコン=赤外線」とは言えませんが、まだまだ赤外線の方が主流かと思います。

また、コンビニでスマホ内の写真データを転送する際にも赤外線通信やWi-Fiが活躍してくれます。

その一方で何かと話題になった「Android Wear」や「アップルウォッチ」といった最新機能を搭載した時計の方はBluetoothです。最新技術は「赤外線通信<Bluetooth」の流れですが、Bluetoothの方が性能面で優れているのでしょうがない流れとも言えます。

まとめ

最後にまとめです。
Bluetoothは、近距離でデバイス同士のデータ通信を行うための技術です。

BluetoothとWi-Fiとの違いを比較した表がこちらです。

安定性通信距離通信速度障害物汎用性
優れているWi-FiWi-FiWi-FiBluetoothBluetooth
劣っているBluetoothBluetoothBluetoothWi-FiWi-Fi

一般的にはWi-Fiの方が優れているという印象があると思いますが、やはり総合的に見てWi-Fiが優れているという結果に。
そして意外にもBluetoothもわりと優れている部分もあるということがわかります。
やはり赤外線通信にとの競争に勝って、Bluetoothが長年使われているのには理由があったということです。

Bluetoothの技術は今も進歩していますし、これからさらにその用途が広がることでしょう。今回の記事は以上になります。

Web犬タロウ

ありがとうございました!

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